「リサーチ・デザイン・ビルド共同プログラム」参加者公募

プログラムテーマ

建築的施策の開発: 次世代に資する人と森林の関係性の構築にむけて

プロジェクト名

Traveling Forest / 可動式パビリオン

プロジェクト拠点

北海道大樹町芽武(及び周辺地域)

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プログラム概要

日本の森林面積は国土の67%を占めています。しかし、この自然の豊かさと数百年にわたる造林の歴史にもかかわらず、今日、日本の林業は社会経済面での停滞に直面しています。人と森林の関係性の希薄化によって多くの山村集落、あるいは森林を利活用する経済圏を形成する地域が過疎化や経済不況に陥る中、今回の「リサーチ・デザイン・ビルド共同プログラム」は、次世代に向けた人と森の関係づくりのヒントを模索します。

本プログラムは、UTokyo Ushioda Memu Earth Lab(略称:memu earth lab)が主催するものです。建築的施策の開発を通じてこれまでの人と森の関係を再読することを通し、地域の人々が様々な新しい機会を享受し、森との生産的な接点を育むこと、さらに地域コミュニティ内での新たなつながりが生まれることを目指します。 

この建築的施策は、将来的により広範囲の、より多くの地域コミュニティに拡がることを念頭に、様々な森林環境や環境条件への適応性が一つの重要な機能的要件になります。今回は、この要件を試すための可動式パビリオン(名称は「Traveling Forest」)を開発する「デザインチーム」を募集します。

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「デザインチーム」の役割 

十勝地方における人と森との関係の深い理解を得るため、本プログラムは大樹町及びその周辺地域のコミュニティとの協働を主眼に置いています。このため、当該地域で複数回のフィールドワークを行い、「Traveling Forest」のアイデアをチームとして発展させる機会を準備しています。フィールドワークは、6ヶ月にわたる「リサーチ・デザイン開発」の期間内(主な日程を参照)に実施されます。研究開発期間後、プロジェクトチームメンバーとの共同作業を通して具現化されたアイデアを実装(建築)します(図1参照)。

memu earth lab チームとの協働

図1の組織体制に示す通り「Traveling Forest」プロジェクトでは、「デザインチーム」と「memu earth labチーム」が協働して「リサーチ・デザイン・ビルド」活動を行います。プログラム期間中は、「デザインチーム」と「memu earth lab チーム」の間で定期的にミーティングを行い、技術的な議論や進捗状況の確認をしながら、提案を具現化していきます。 

プロジェクトチーム内での協働

「デザインチーム」は、現地の課題に関する見識や知識を得るため、現地でのフィールドワークの中で現地パートナーとの関係性を構築し、意見交換を行っていきます。またこれと並行して、東京大学のアドバイザーから、研究やデザインに関する学術的・技術的な観点からのアドバイスも得ることもできます。「デザインチーム」、現地のパートナーや専門家、そして東京大学のアドバイザーの間のコミュニケーション全般は、「memu earth labチーム」によって進行・コーディネートされる予定です。 

図1: プロジェクトの組織体制

インタラクティブ・リサーチを通じての協働

人と森の関係についての研究は、図2に示すように、「レイヤー1:再読」、「レイヤー2:インタラクティブ・リサーチ」、「レイヤー3:建築的施策」の3つのレイヤーから成るプロセスで構成されます。

レイヤー1で行われた作業をまとめた「再読レポート」は、人と森の関係を検討する上で考慮すべき観点をまとめたものであり、応募者はこれを事前に読み、現地の実情を理解しておく必要があります(提供資料参照)。  

レイヤー2:インタラクティブ・リサーチでは、memu earth labが専門家や現地のパートナーと協力して行う研究活動が計画されています。「デザインチーム」は、デザイン開発プロセスの一環として、フィールドワークの際にこれらの活動に参加することが求められます。これらのイベントを通じて、現地の人々と交流し、建築的施策の提案を発展させるのに役立つ社会的フィードバックを得ることができます。 

図2: memu earth lab による人と森の関係性の研究における3つのレイヤーのロードマップ

昨年2月に実施されたインタラクティブ・リサーチの事例:「木割り」

 

建設前および建設中の協働

「リサーチ・デザイン開発期間」の終了までに、大樹町とその近隣の森林地域において、建築的施策の提案書を一般公開します(主な日程参照)。公開期間中に一般の方から集まった意見・感想に基づいて、「デザインチーム」は提案の修正を行います。 

提案の修正が完了した後、東京大学のアドバイザーによる評価を経て、建設が開始されます。 

「デザインチーム」は、建設作業を監督し、請負業社やサプライヤーからの設計内容に関する問い合わせへの対応も担います。また建設作業中の十勝地方の建設現場や製造プロセス等の管理・監督も「デザインチーム」が行うことを想定しています。

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デザインパラメターと運用シナリオ

以下に、「Traveling Forest」の今後の主な使用目的について簡単に説明します。参加者は、自身の提案が使用目的に対してどのように役立つのかという運用シナリオとともに、アイデアを提案してください。必要条件を満たすことだけにとらわれず、自由な発想で提案してください。。また、提案の内容に完成度は求めず、ラフなもので構いません。採用されたアイデアは、リサーチ・デザイン開発の段階で、「プロジェクトチーム」(図1参照)と共同で発展させていきます。

使用目的

  • 「Traveling Forest」のコンセプトは、自然の中の様々な場所で教育イベントやレクリエーションを行える可動式パビリオンです。このパビリオンが、人々が安全かつ楽しく森と触れ合うための効果的なインターフェイスとして機能することが期待されます。 
  • イベントの参加対象者は主に地元の方々で、あらゆる世代にわたります。そのため、環境条件の変化や厳しい地形に対応できる基礎構造が必要とされます。一方で、「Traveling Forest」を構成する基礎構造による人間と自然の間への人為的介入の度合いについては、慎重に判断する必要があります(提供資料の「再読レポート」第3章参照)。 
  • パビリオンの可動性は、様々な自然環境下での運搬、組み立て、分解、運用を可能にする最も重要な設計パラメータの一つです。したがって、この可動性を構造的・機械的・経済的に実現する各種パラメータを、提案の段階から考慮することが不可欠です。

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スケジュール

プログラムの主な日程 は下記の通りです。「デザインチーム」のメンバーのプログラム参加期間は、2022年10月~2023年10月の予定です。また、「リサーチ・デザイン開発期間」の中で、大樹町芽武(及びその周辺地域)でフィールドワークを行います。フィールドワークの日程は、memu earth labのメンバーと協議し、参加可能人数が最も多い日程に調整する予定です。

なお、本プログラムの参加期間中も、「デザインチーム」は他の職務(学業、オフィスワーク等)を自由に行うことができます。

*応募状況、また、やむを得ない事情により、日程が変更になる場合があります。

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プログラムでの使用言語

日本語・英語

  • 応募者は、いずれの言語でも提案書の提出が可能です。本プログラムは日英二ヶ国語で実施されますので、日本語を話す方、英語を話す方のいずれも歓迎します。 
  • ただし、プロジェクト期間中、現地のパートナーやアドバイザーとの円滑なコミュニケーションや、一般の方々への日本語でのプレゼンテーションができるよう、少なくとも1名のネイティブレベルまたは十分なレベルで日本語を話せる人材を確保する必要があります。

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応募対象者

  • 日本国内在住の方を対象に公募します。学生、社会人ともに歓迎します。
  • 複数の専門分野にわたるメンバーで構成されるチームでの応募を推奨します。
  • 応募はチームでも個人(一緒に応募するメンバーがいない場合)でも可能です。

 チームとして応募する場合

  • 1チームの人数は最大6名までとします。
  • チーム内の役割と責任の分担を記載した「デザインチームの役割シート」を記入し、提出してください。 
  • チーム内で補えないスキルや知識がある場合、将来的な能力の補完を保証する「コンセンサスシート」への署名をお願いします。これは、プログラムスケジュールに遅延を生じさせないよう、チームに必要な能力や知識を適切な時期に外部委託(例:コンサルタントを雇う、指導教員に相談するなど)により補完することに同意するものです。

 個人で応募する場合

  • 一緒に応募するメンバーがいない場合は、応募者個人で応募することも可能です。
  • 応募者個人として果たせる役割・能力を「デザインチームの役割シート」に記入し、提出してください。 
  • コンセンサスシート」にサインし、選考の最終段階で主催者から指定されるチームに参加することを承諾してください

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チーム選考の流れ

  • 応募を受け付けたのち、評価委員会が書類選考を行います。
  • 書類選考を通過したファイナリストには、主催者から面接の詳細をメールにてご連絡いたします。 評価委員会による面接は、10月14日(金)午後、東京大学生産技術研究所のキャンパス@駒場II(もしくは都合のつかない方が多ければオンライン)で行います。遠方からの参加の場合の交通費は主催者が負担します。
  • 面接終了後、選考を通過したチームをプログラムホームページで発表するとともに、主催者から直接メールでもご連絡します。

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研究費

  • 研究費:本研究のためにチームに300万円の研究費が配分されます。
  • 次年度に実際に施工される費用は上記に含みません。
  • 日本国内から北海道芽武への交通費:往復50,000円を上限とし、支給します。
  • 芽武内での交通費:レンタカー代を負担します。芽武内および周辺地域への短距離移動ができるよう、少なくとも1名は運転免許を保持していることが推奨されます。
  • 宿泊費:芽武内での滞在費用はプログラム主催者が負担します。
  • 食費などの個人的な出費は参加者の負担となります。

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東京大学アドバイザー(デザインチームの選定およびプログラム進行中のアドバイス)

デザインチームの選定、およびプロジェクト進行中のアドバイスを実施するチームは、東京大学の以下の研究者により構成されています

建築系 :今井 公太郎(教授)、安原 幹(准教授)

ランドスケープ系:横張 真(教授)

森林系:丹下 健(教授)、齋藤 暖生(講師)

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提供資料

応募者は、以下の資料をもとに、当該地域を理解した上で、提案の形成を行ってください。

再読レポート:memu earth labが現在行っている、森と人との関係や、その関係性を定義する各種パラメータに関する研究の概要です。日本語版英語版 PDFをダウンロードしてください。

大樹地区とその周辺の森林:PDF

動画
Rereading Forest Winter
-Rereading Forest Spring(製作中)

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登録方法

締め切り:2022年8月20日
登録対象者:すべての応募者が、以下の「登録リンク」から登録フォームを入力する必要があります。

登録リンク: 登録フォーム

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提出方法

締め切り:2022年9月15日
提出者:チーム毎に、登録済みのチームメンバーが提出します。1チームにつき1回、以下の「提出リンク」から提出してください。 

提出が必要な資料 

1- コンセプトアイデア:A4-1枚の提案概要書とA4-2枚までの提案スケッチ

上記のデザインパラメータに対応するコンセプトの提案である必要があります。また、その提案がいかに地域コミュニティを惹きつけ、どのように地域コミュニティに活用されうるかを説明するユーザーストーリーを織り込んでください。各チームは、提案するアイデアの概要を記したA4サイズ1枚を提出する必要があり、さらにそれに付随するスケッチや画像などをA4サイズで最大2枚まで提出できます。これらは、1つのPDFファイルとして提出し、ファイル名は「チーム名_Proposal.pdf」としてください(例: Xxxxx_Proposal.pdf)。

2- デザインチーム役割シート:ダウンロードした様式に記入

各チームで1枚提出する、チーム内の役割分担とチーム内でまかなえる能力を説明するためのものです。こちらからダウンロードして記入してください。 

3- 履歴書:PDFを提出

各チームメンバーが、履歴書を提出する必要があります。ファイル名は「氏名_履歴書.pdf」としてください(例: 里太郎_履歴書.pdf)。

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プログラム主催者

memu earth lab
〒089-2113 北海道大樹町芽武158-1

お問い合わせ先
詳細などの各種お問い合わせは、下記メールアドレス宛にご連絡ください。
handeu@iis.u-tokyo.ac.jp(memu earth lab)